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英国Stand With Cryptoが銀行に反撃:28万人規模の抗議運動が始動
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英国Stand With Cryptoが銀行に反撃:28万人規模の抗議運動が始動

SSatoshi.K(dex.jp編集部)公開日: 2026-06-11

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  • 1Chase UK(JPモルガン傘下のデジタルバンク)
  • 2Starling Bank
  • 3TSB Bank
  • 4Virgin Money
  • 5Metro Bank
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英国の暗号資産推進団体「Stand With Crypto UK」は、国内銀行による暗号資産取引の一律制限に対し、28万人を超える会員を動員した大規模な異議申し立てキャンペーンを開始しました。これは、政府のデジタル資産ハブ化構想と銀行業界の規制姿勢との間に生じている深刻な乖離を是正するための、歴史的な草の根運動となります。

Stand With Crypto UKによる大規模抗議キャンペーンの背景

2026年6月、Coinbaseが全面的に支援する暗号資産アドボカシー団体「Stand With Crypto UK」は、英国の主要なリテール銀行(商業銀行)に対し、暗号資産関連の取引制限を即刻解除するよう求める全国的なキャンペーンを正式にスタートさせました。この運動の核心は、28万6,000人もの会員に対して、不当な取引制限を行っている銀行へ正式な苦情を申し立てるよう促すことにあります。

現在、英国では政府が「世界的なデジタル資産のハブ」になることを公約に掲げている一方で、民間の銀行セクターによる暗号資産へのアクセス制限はむしろ強化されているというパラドックスが生じています。Stand With Cryptoは、このような「一律の禁止(Blanket Bans)」が、金融行動監視機構(FCA)から認可を受けた正当な取引所に対しても行われている現状を強く非難しています。

「Locked Out」レポートが暴く英国銀行の制限実態

今回のキャンペーンの根拠となっているのは、2026年1月に英国暗号資産ビジネス評議会(UKCBC)が発表した「Locked Out」レポートです。この調査では、Coinbase、Kraken、Gemini、OKX、Bitpanda、Uphold、Xapo Bank、Zumo、Wirex、Lunoといった、英国で主要な役割を果たす10の取引所が対象となりました。

レポートによると、英国の銀行は国内の暗号資産関連取引の約40%をブロック、あるいは意図的に遅延させていることが判明しました。さらに、過去12ヶ月間で取引を拒絶された取引所の割合は80%に達しており、あるプラットフォームでは1年間で合計100万ポンド(約2億円)以上の送金が銀行によって拒否された事例も報告されています。

このような制限は、単なる不正送金対策の域を超え、暗号資産を保有する英国成人(人口の約8%)の正当な経済活動を阻害していると指摘されています。

取引をブロックする主要銀行と具体的な制限カテゴリ

Stand With Crypto UKは、暗号資産ユーザーに対して特に厳しい制限を課している銀行を具体的に名指ししています。銀行による制限は大きく分けて以下の2つのカテゴリに分類されます。

1. 完全な取引ブロック(Complete Blocks)

以下の銀行は、暗号資産取引所へのすべての送金およびカード決済を全面的に停止しています。

  • Chase UK(JPモルガン傘下のデジタルバンク)
  • Starling Bank
  • TSB Bank
  • Virgin Money
  • Metro Bank

これらの銀行を利用する顧客は、自身の資金を暗号資産市場へ移動させることが事実上不可能な状態に置かれています。

2. 厳格な送金上限設定(Hard Transfer Caps)

全面禁止ではないものの、取引金額に厳しい上限を設け、事実上ユーザーの投資機会を奪っている銀行も存在します。多くの場合、FCAに登録された正規の事業者であっても、銀行側の独断でリスクが高いと判断され、小口の送金しか認められないケースが相次いでいます。

英国財務省と銀行業界の「ねじれ現象」

この問題の最も皮肉な点は、英国政府の意向と銀行の行動が完全に一致していないことです。HM財務省(英経済・財務省)のスポークスマンは、ライセンスを持つ暗号資産関連企業が銀行から不当な制限を受けるべきではないとの見解を示しており、「すべての企業が公平に扱われることを期待する」と述べています。

それにもかかわらず、銀行側が一律の制限を続けている背景には、マネーロンダリング(資金洗浄)や詐欺対策という名目がありますが、Stand With Crypto側は「銀行は独自の暗号資産関連サービスの開発を進める一方で、競合となる外部の取引所へのアクセスを不当に制限している」と、不公正な競争環境についても指摘しています。

銀行が既存の金融システムを守るために新興のデジタル資産セクターを排斥しているという見方は、暗号資産コミュニティの間で根強く、今回のキャンペーンはそうした閉鎖的な金融慣習を打破するための重要な一歩となります。

DEX(分散型取引所)とセルフカストディの重要性が再認識される理由

中央集権的な銀行によるオンランプ(法定通貨から暗号資産への入り口)の遮断は、皮肉にも分散型金融(DeFi)の重要性をより際立たせる結果となっています。銀行が中央集権的な判断で個人の資産移動を止めることができる現状は、ビットコインやイーサリアムが本来解決しようとした「第三者による資産の管理・検閲」そのものです。

今後、英国のような先進国で銀行による制限が続けば、ユーザーはUniswapやAaveのようなDEX・DeFiプロトコル、あるいはセルフカストディウォレット(MetamaskやLedger等)を通じたピアツーピアの取引へさらにシフトしていくことが予想されます。銀行が個人の選択権を奪おうとすればするほど、検閲耐性を持つ分散型インフラの価値が証明されることになります。

まとめ:英国の動向が世界の仮想通貨規制に与える影響

Stand With Crypto UKによる今回のキャンペーンは、単なる一国での出来事ではなく、世界中の暗号資産ユーザーと銀行システムの対立を象徴しています。2026年現在、暗号資産はもはや一部の愛好家のためのものではなく、主要な金融資産としての地位を確立しつつあります。

英国政府が掲げる「デジタル資産ハブ」という野心的な目標が達成されるかどうかは、この銀行セクターによる「ゲートキーピング」をいかに是正できるかにかかっています。28万人の会員による抗議が、既存の金融機関の姿勢をどこまで変えられるのか、今後の動向から目が離せません。

日本の投資家にとっても、この英国の事例は他人事ではありません。法定通貨と暗号資産の接点である銀行口座の安全性と自由度が、その国の暗号資産エコシステムの健全性を左右する決定的な要因となるからです。

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