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CoinDesk 20 指数動向:AVAXとHBARの躍進を深掘り
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CoinDesk 20 指数動向:AVAXとHBARの躍進を深掘り

SSatoshi.K(dex.jp編集部)公開日: 2026-04-02

📋 この記事のポイント

  • 12026年4月、CoinDesk 20指数が上昇する中、Avalanche (AVAX) とHedera (HBAR) が特に顕著な上昇を見せました。
  • 2本記事では、両プロジェクトの最新動向、DeFiへの貢献、そして機関投資家からの注目を深掘りします。
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2026年4月1日、暗号資産市場の健全性を示す主要指標の一つであるCoinDesk 20指数が上昇を記録しました。この動きの中で、特にAvalanche (AVAX) が4.0%高、Hedera (HBAR) が3.6%高と際立ったパフォーマンスを見せ、市場の注目を集めています。これらのプロジェクトの背景には、技術革新とDeFi分野への貢献、そして機関投資家からの継続的な関心があります。本稿では、CoinDesk 20指数の概要から、AVAXとHBARが示す市場の最新トレンドまでを詳細に解説し、読者の皆様が最新のDeFi市場を理解するための一助となることを目指します。

CoinDesk 20とは?市場動向を測る主要指標

CoinDesk 20は、市場の主要なデジタル資産のパフォーマンスを測定するために設計された広範なインデックスです。時価総額と流動性を基準に選ばれた上位20の暗号資産で構成されており、暗号資産クラスのベンチマークとして機能し、投資商品の基盤となっています。CoinDesk 20は、安定コイン、ミームコイン、プライバシーコインなどを除外し、市場全体を正確に反映するように設計されています。四半期ごとに構成銘柄の見直しとリバランスが行われ、最大構成銘柄の比率には上限が設けられることで、多様な資産への分散投資を促進し、特定の資産への過度な集中を防ぐ工夫が凝らされています。このインデックスは、デジタル資産市場の進化を捉え、投資家が市場の動向を客観的に把握するための貴重なツールとなっています。

Avalanche (AVAX) の躍進:DeFiと機関投資家の牽引

今回のCoinDesk 20指数におけるAVAXの4.0%上昇は、その堅調なエコシステム成長と機関投資家からの注目を背景にしています。Avalancheは、その高速性、スケーラビリティ、低手数料といった特徴により、分散型金融(DeFi)の主要プラットフォームとしての地位を確立しています。特に2025年以降、リアルワールドアセット(RWA)のトークン化における主要ハブとして台頭しており、そのTVL(Total Value Locked)は飛躍的に増加しています。

具体的には、2025年にはオンチェーンRWAのTVLが950%近く増加し、13億ドル以上を記録しました。2026年初頭には、このRWA TVLは約21億ドルに達しています。この動きは、伝統金融とブロックチェーンの間の架け橋が拡大していることを明確に示しています。例えば、世界最大の資産運用会社の一つであるBlackRockは、2025年末にAvalanche上で5億ドルのトークン化ファンドを立ち上げました。さらに、韓国のKB国民カードとOpenAssetは、2026年3月にAvalanche上でハイブリッドステーブルコインクレジットカードシステムを開発することを発表しています。また、Galaxy Digitalは2026年1月に7,500万ドルのトークン化ローン債務を発行し、FISもAvalancheインフラストラクチャ上で60億ドルのローンを証券化しています。

これらの提携は、Avalancheの「Evergreen Subnet Initiative」の成果でもあります。これは、機関投資家やRWAパートナーに焦点を当て、規制に準拠した高スループットプラットフォームとしてのAvalancheの役割を強化するものです。

2026年最新:Avalancheの技術革新とエコシステム成長

2026年に入り、Avalancheはネットワークのパフォーマンスをさらに向上させるための重要なプロトコルアップグレードを実施してきました。2025年4月の「Octaneフォーク」では、ベース手数料が約99.6%削減され、サブネットコストも約83%削減されました。また、2025年11月の「Graniteアップグレード」では、動的なブロックタイムと2秒未満のファイナリティを実現する生体認証署名が導入され、信頼性とクロスチェーンメッセージングが改善されました。さらに、2026年3月にはACP-226、ACP-204、ACP-181といったアップグレードが実施され、モバイルユーザーやクロスチェーンアプリケーションにとって、Avalancheがより高速、安価、安全になるよう設計されています。

規制面においても、2026年3月には米国のSECとCFTCがAVAXを「デジタルコモディティ」として分類し、規制の明確性を提供しました。これにより、より多くの伝統的な投資家を惹きつける可能性が高まっています。

DeFiエコシステムも引き続き活発です。Avalancheは、高いスループット、低い手数料、そしてほぼ瞬時のファイナリティを提供し、DeFi活動にとって魅力的なプラットフォームです。主要なDEXとしては、Trader Joe、Pangolin、GMX、Platypus Finance、YakSwap、Kyber Networkなどが挙げられます。これらのDEXは、AMM(自動マーケットメイカー)、アグリゲーター、指値注文、ステーブルスワップ、ファーミングなど、多様な機能を提供します。特に、GMXは最大50倍のレバレッジ取引を可能にする分散型無期限契約取引所であり、独自の単一流動性プール設計が特徴です。Trader Joeは、ステーキング、レンディング、借入、イールドファーミングなどの機能を提供する「ワンストップショップ」DEXとして知られています。BENQIは、レンディング、借入、リキッドステーキングソリューションを提供します。

オンチェーンデータを見ると、Avalancheの活動は堅調な成長を示しています。2025年第4四半期には、トランザクション量とアクティブアドレス数が数年ぶりの高水準に達し、1日あたり約3,820万件のトランザクションと2,470万のアクティブアドレスを記録しました。AVAXにおけるDeFiのTVLも、2025年第4四半期に前期比41.9%増の1億280万AVAXに増加しています。

Hedera (HBAR) の堅実な成長:エンタープライズとAIの融合

Hedera (HBAR) の今回の3.6%の上昇は、そのエンタープライズに焦点を当てた戦略と、分散型台帳技術(DLT)としてのハッシュグラフの強みに起因しています。Hederaは、独自のハッシュグラフ合意アルゴリズムを採用し、高いスループット、低コスト、そして確定性を提供することで、企業向けのユースケースで特に強みを発揮しています。2019年以降、Hederaはすでに700億件以上のトランザクションを処理しており、その大半はサプライチェーン追跡、炭素クレジット市場、決済システムといったエンタープライズおよびインフラ関連のユースケースによるものです。

Hederaは、ガバナンスモデルにおいても特徴的であり、Google、IBM、Dell Technologies、LGといった多様な業界のグローバル企業が参加する運営評議会によって運営されています。2026年3月には、F1チームであるMcLaren Racingが運営評議会に加わり、機関投資家とのパートナーシップをさらに強化しています。また、アフリカ最大の銀行であるStandard Bankも運営評議会に参加し、アフリカ大陸へのDeFiゲートウェイを開く動きとして注目されています。

特に注目すべきは、2026年3月にローンチされた「Hedera Agent Lab」です。これは、オンチェーンAIエージェントの作成を簡素化することを目的としており、Hedera Stablecoin Studioと連携してトークンスワップやレンディングプロトコルなどのDeFi操作を容易にすることを目指しています。Hedera Stablecoin Studioは、AUDD(オーストラリアドルステーブルコイン)やUSDCといったステーブルコインの発行にも活用されており、DeFi分野におけるHBARエコシステムの可能性を広げています。

HederaエコシステムにおけるDeFiとDEXの進展

Hederaは、そのエンタープライズ指向の戦略を維持しつつも、DeFiエコシステムの拡大にも積極的に取り組んでいます。前述のHedera Stablecoin StudioやAIエージェントは、ネットワーク上でのDEX活動をサポートし、可能にするインフラストラクチャとなります。運用コストの低さから、分散型金融アプリケーションがHederaへ移行するケースも増えており、現在の規模は他の主要プラットフォームに比べて控えめであるものの、HederaのDeFiエコシステムの成長は、将来的なネットワーク活動とHBAR需要にとって重要な要素であると考えられています。

DEXに関しては、Hedera自身が新たなネイティブDEXプラットフォームを多数立ち上げているわけではありませんが、サードパーティプロジェクトによるDEX開発が進んでいます。例えば、AlphaPepeは、2026年第2四半期にDEXのローンチが確認されており、そのAI駆動型DEXであるAlphaSwapはすでにスワップ取引を処理しています。これは、Hederaエコシステム内でのDEXの多様化と、技術革新が進行していることを示しています。また、RWAトークン化への継続的な注力は、トークン化された商業用不動産や保険証券をDeFiプールで担保として利用する可能性も示唆しており、DeFiのユースケースをさらに拡大する潜在力を持っています。

なぜ今、AVAXとHBARが注目されるのか?

AVAXとHBARが今回のCoinDesk 20指数で好調なパフォーマンスを見せた背景には、それぞれのプロジェクトが持つ独自の強みと、DeFi市場全体の成熟が挙げられます。

AVAXは、その技術的な優位性、特にサブネットを通じた高いスケーラビリティとカスタマイズ性、そして活発なDeFiエコシステムが評価されています。BlackRockのような大手金融機関との提携や、RWAトークン化におけるリーダーシップは、伝統金融からの資本流入を促し、AVAXの価値を押し上げています。SEC/CFTCによる「デジタルコモディティ」としての分類も、規制の不確実性を軽減し、機関投資家の参加をさらに促進する要因となっています。ネットワークの利用状況も活発であり、オンチェーン指標は堅調な成長を示していますが、価格はまだその価値を完全に反映していない可能性があり、潜在的な上昇余地が期待されています。特に、ステーキング報酬を含むスポットAVAX ETFの可能性は、今後の大きなカタリストとなるでしょう。

一方、HBARは、ハッシュグラフという独自の技術と、GoogleやIBMといった巨大企業が名を連ねる運営評議会によるガバナンス体制が信頼の源です。エンタープライズ向けの堅実なユースケースと、最近のAIとの統合(Hedera Agent Lab)は、Web3とAIの融合という新たなトレンドを捉えています。Standard Bankのような金融機関との提携は、既存の金融システムとの連携を強化し、実社会でのHBARの有用性を高めています。HBARは、その安定性とエンタープライズ向けのソリューション提供能力により、DeFi市場においても独自のニッチを確立しつつあります。

両プロジェクトともに、それぞれの強みを活かし、DeFi市場の拡大と進化に貢献していることが、今回の市場での好調な動きに繋がっていると言えるでしょう。

まとめ:DeFi市場の成熟と主要プロジェクトの役割

2026年4月、CoinDesk 20指数が上昇を見せる中で、Avalanche (AVAX) とHedera (HBAR) が顕著なパフォーマンスを示しました。これは単なる短期的な価格変動ではなく、両プロジェクトが長年にわたり培ってきた技術革新、DeFiエコシステムの構築、そして機関投資家との連携が実を結び始めている証拠と言えるでしょう。

AVAXはRWAトークン化と機関投資家の資金流入によってDeFi市場の最前線に立ち、高速かつ低コストなブロックチェーンとしての優位性を確立しています。一方、HBARはエンタープライズ向けの堅実なユースケースとAIとの統合を通じて、Web3の新たな可能性を切り開いています。CoinDesk 20のようなインデックスは、これら個別のプロジェクトの動きを捉えつつ、市場全体の健全な成長を示す羅針盤としての役割を担っています。

DEX・DeFi専門メディア「dex.jp」の読者の皆様にとって、AVAXとHBARの動向は、分散型金融の未来を占う上で非常に重要な情報となるでしょう。これらのプロジェクトが今後どのように進化し、DeFi市場にどのような影響を与えるのか、引き続き注目していく必要があります。

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