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NEAR Protocolが19.4%急騰、CoinDesk 20指数は横ばい推移
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NEAR Protocolが19.4%急騰、CoinDesk 20指数は横ばい推移

SSatoshi.K(dex.jp編集部)公開日: 2026-05-23

📋 この記事のポイント

  • 1CoinDesk Indices: https://www.coindesk.com/indices/coindesk-20
  • 2NEAR Protocol Official: https://near.org/
  • 3DFINITY Foundation (ICP): https://dfinity.org/
  • 4Sui Foundation: https://sui.io/
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2026年5月22日、暗号資産市場を代表する指標の一つである「CoinDesk 20 Index」は横ばいで推移しましたが、その中でNEAR Protocol(NEAR)が前日比19.4%という驚異的な上昇を見せ、市場の注目を独占しました。ビットコインが77,000ドル付近で足踏みをする中、特定のアルトコインが独自のファンダメンタルズによって突出したパフォーマンスを発揮する「選別物色」の傾向が強まっています。

CoinDesk 20インデックスの動向と市場概況

CoinDesk 20インデックスは、時価総額と流動性に基づいて選出された上位20の暗号資産のパフォーマンスを追跡する広範な指数です。2026年5月22日時点で、同指数は2085.44を付け、前日午後4時(米国東部時間)と比較してほぼ変わらず(-0.0%)の結果となりました。

インデックスに含まれる20銘柄のうち、14銘柄がプラス圏で取引されたものの、指数全体としては停滞した背景には、時価総額の大きい上位銘柄の動きが鈍かったことが挙げられます。しかし、指数の内訳を詳しく見ると、NEARの19.4%上昇やInternet Computer(ICP)の4.3%上昇といった「リーダー」と、Sui(SUI)の2.6%下落やXRPの1.0%下落といった「ラガード(出遅れ銘柄)」の明暗がはっきりと分かれる結果となりました。

この状況は、市場全体のセンチメントが中立である一方で、特定の技術的アップデートやエコシステムの成長が期待されるプロジェクトに対して、資金が集中していることを示唆しています。

NEAR Protocolが19.4%急騰した背景:AIとスケーラビリティの融合

今回の市場アップデートで最も際立ったのが、NEAR Protocol(NEAR)の19.4%という急騰です。NEARがこれほどまでに買われた背景には、2026年に入って加速している「User-Owned AI(ユーザー所有のAI)」というビジョンと、その基盤となる技術的進展があります。

AIとブロックチェーンの統合

NEAR Protocolの共同創設者であるイリア・ポロスキン氏は、AIの歴史を塗り替えた論文「Attention Is All You Need(Transformer)」の共著者の一人であり、NEARを「AIのためのブロックチェーン」として位置づけています。2026年のアップデートでは、分散型AIモデルの学習や推論をオンチェーンで管理するための「NEAR AI」スタックが本格稼働しており、この将来性が投資家の強い買いを呼び込みました。

シャーディング技術「Nightshade」の完成度

技術面では、独自のシャーディング技術「Nightshade」がさらなる進化を遂げ、ネットワークの処理能力が劇的に向上しています。2026年時点では、ステート・シャーディング(状態の分割)が完全に最適化され、数百万人のアクティブユーザーを抱える分散型アプリケーション(dApps)が、低コストかつ高速に動作する環境が整っています。このスケーラビリティの証明が、大規模な機関投資家の信頼を獲得する要因となりました。

Internet Computer (ICP)の底堅い推移と分散型クラウドの進展

NEARに次いで高いパフォーマンス(+4.3%)を見せたのが、Internet Computer(ICP)です。ICPは従来のクラウドコンピューティング(AWSやGoogle Cloudなど)に代わる、完全に分散化されたウェブ基盤の構築を目指しています。

Chain Fusion技術の普及

ICPの上昇を支えている要因の一つが「Chain Fusion」技術です。これは、ICPのスマートコントラクトがビットコインやイーサリアムなどの他のブロックチェーンと直接やり取りできる技術です。2026年5月時点では、ICP上でビットコインのスマートコントラクトを実行するプロジェクトが急増しており、ビットコインエコシステムの流動性をICP内に取り込む動きが加速しています。

サーバーレス・ブロックチェーンの評価

ICPの「Canister(キャニスター)」と呼ばれるスマートコントラクトは、メモリ制限が大幅に緩和され、ウェブサイトそのものをオンチェーンでホストすることが一般的になっています。中央集権的なサーバーに依存しない「真のWeb3アプリケーション」の需要が高まる中、ICPの独自のアーキテクチャが再評価されています。

下落に転じたSui(SUI)とXRP:利益確定と規制動向の影響

一方で、Sui(SUI)は2.6%の下落、XRPは1.0%の下落と、インデックスを押し下げる要因となりました。これら銘柄の下落には、それぞれ個別の要因が考えられます。

Sui(SUI)の短期的な利益確定

Suiは、Move言語を採用した超高速L1ブロックチェーンとして、2026年上半期に大きな注目を集め、価格が急騰していました。今回の2.6%の下落は、主要な技術イベントや提携発表後の一段落による、短期的な利益確定売りが先行した結果と見られます。ただし、ネットワーク内のTVL(預かり資産)は依然として高い水準を維持しており、エコシステムの健全性に大きな懸念はないと分析されています。

XRPと市場の停滞感

XRPの1.0%下落は、広範な暗号資産規制に関する不透明感がわずかに影響している可能性があります。ビットコインがレンジ圏での動きを続ける中、送金ソリューションとしての実需はあるものの、新たなポジティブ材料が欠如していたことが、相対的なパフォーマンスの低さにつながりました。

ビットコイン価格とマクロ経済指標の影響

2026年5月22日のビットコイン(BTC)は、一時77,700ドル付近で取引され、市場全体に慎重なムードが漂っていました。アナリストは、直近の清算ラッシュを経て、75,000ドルが強力なサポートライン(支持線)になると見ています。

FRBとケビン・ウォーシュ氏の動向

マクロ経済面では、連邦準備制度理事会(FRB)においてケビン・ウォーシュ氏が主導的な役割を担い始めたことが注目されています。彼の金融政策に対するスタンスが、今後のインフレ抑制や金利見通しにどのような影響を与えるか、市場は固唾を飲んで見守っています。

トランプ・メディアのビットコイン保有

また、トランプ・メディア(Trump Media)が保有する2億500万ドル相当のビットコインを移動させた(売却はしていない)というニュースも、市場に一時的な緊張感を与えました。企業によるビットコイン保有戦略の変化は、大口投資家の心理に影響を及ぼしやすいため、引き続き注視が必要です。

まとめ

2026年5月22日の市場は、CoinDesk 20指数自体は横ばいという静かな一日でしたが、NEAR Protocolの19.4%という躍進が、アルトコイン固有の強さを証明する形となりました。特にAIとの融合、シャーディング技術の成熟、そして既存チェーンとの相互運用性が、今後のプロジェクトの明暗を分ける重要なキーワードとなっています。

投資家にとっては、市場全体が停滞している時期こそ、NEARやICPのように明確な技術的進展とユースケースを持つプロジェクトを選別する能力が問われる局面と言えるでしょう。ビットコインの75,000ドル付近の攻防とともに、これら主要アルトコインの独自要因による価格形成から目が離せません。

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