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L&G、680億ドル流動性資金オンチェーン化でDeFiとTradFiの融合加速
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L&G、680億ドル流動性資金オンチェーン化でDeFiとTradFiの融合加速

SSatoshi.K(dex.jp編集部)公開日: 2026-04-16

📋 この記事のポイント

  • 1英国大手資産運用会社L&Gが500億ポンド超の流動性資金をCalastoneトークンネットワークでオンチェーン化。
  • 2伝統金融とDeFiの融合が加速する背景と、その革新的な影響を解説。
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今日のデジタル金融の世界において、伝統的な金融機関がブロックチェーン技術を採用する動きが加速しています。英国の大手資産運用会社であるLegal & General Asset Management (L&G) が、500億ポンド(約680億ドル)を超える流動性資金をCalastoneのトークン化分散ネットワークを介してオンチェーン化するという発表は、この変革の最前線を示すものです。この動きは、アクセス性の向上、決済の迅速化、そして金融市場の効率性強化を目的としており、伝統金融と分散型金融(DeFi)の境界線を曖昧にする重要な一歩となります。

英国大手資産運用会社L&Gが流動性資金をオンチェーン化:その意味とは

2026年4月15日、英国の主要な資産運用会社であるLegal & General Asset Management (L&G) は、その運用する500億ポンド(およそ680億米ドル)を超える流動性資金をブロックチェーン上に移行したと発表しました。この画期的な取り組みは、金融市場におけるアクセスの拡大と決済の迅速化を目指すものであり、伝統的な資産がブロックチェーン技術によってどのように変革され得るかを示す具体的な事例です。L&Gは、このオンチェーン化をCalastoneが構築した新しい分散型ネットワークを通じて実現しました。これは、流動性ファンドの配布チャネルに大きな効率性向上と到達範囲の拡大をもたらすと期待されています。(出典1)

Calastoneのトークン化分散ネットワークとは

CalastoneのTokenized Distribution Networkは、ブロックチェーンインフラストラクチャを活用し、投資家向けのファンドの発行、取引、および照合プロセスを処理するために設計されています。このネットワークは、トークンの作成、注文ルーティング、取引集約、照合といった一連のプロセスを管理し、既存のファンド管理システムともシームレスに連携します。特に重要なのは、これが「パーミッション型(許可型)、規制されたネットワーク」として機能している点です。これにより、金融規制を遵守しつつ、参加者が安全かつ透明性の高い環境でトークン化された資産を取引できるようになります。L&Gの投資家は、この規制されたアクセス用に設計されたネットワーク内で、トークン化されたユニットを購入、保有、および転送することが可能となります。(出典3)

トークン化されたマネーマーケットファンドの仕組み

L&Gが提供するマネーマーケットファンドは、トークン化された株式としてCalastoneのネットワーク上で展開されています。これらのファンドは、米ドル、ユーロ、および英ポンド建てで運用され、資本保全、即日決済、そして安定した利回りの提供を目的としています。L&Gは、流動性資産のトークン化が、投資家が短期資金にアクセスする方法を拡大し、特に迅速な決済と継続的な利用可能性を求めるデジタルプラットフォームを通じて、その機会を広げると説明しています。現在、これらのトークン化されたファンドはEthereumおよび互換性のあるブロックチェーン上でローンチされており、将来的にはさらに多くのネットワークでの展開が計画されています。(出典1、出典2)

なぜ今、伝統金融はトークン化に動くのか?

伝統的な金融機関が資産のトークン化に注力する背景には、効率性の大幅な向上、リーチの拡大、そして決済プロセスの近代化という明確なメリットがあります。Calastoneのデジタルソリューション責任者であるSimon Keefe氏は、今回のローンチが、トークン化がいかに既存のファンド構造に適用され、規制された枠組みの中で「流通を強化し、効率性を改善し、アクセスを広げる」ことができるかを示していると述べています。特に流動性ファンドのような資産において、トークン化は取引コストの削減、中間業者の排除、そして24時間365日の取引可能性をもたらし、金融市場全体の活性化に貢献すると期待されています。(出典1)

DeFiとTradFiの融合がもたらす未来

L&Gのような伝統的な大手資産運用会社が数十億ドル規模の資産をオンチェーン化する動きは、分散型金融(DeFi)と伝統金融(TradFi)の間の境界線がますます曖昧になっていることを示唆しています。これまでDeFiが提供してきた透明性、効率性、アクセス性は、規制された環境下でTradFiにも導入されつつあります。この融合は、新たな金融商品の創出、クロスチェーン互換性の進展、そしてグローバルな金融市場における流動性の向上といった、数々の革新的な可能性を秘めています。これは、単なる技術導入に留まらず、金融システムの根幹を再定義する大きな潮流となるでしょう。

投資家にとってのメリットと考慮事項

トークン化された流動性ファンドは、投資家にとっていくつかの明確なメリットを提供します。まず、短期資金へのアクセスがデジタルプラットフォームを通じて容易になり、取引の効率性が向上します。また、即日決済が可能となることで、資金の流動性が高まり、より迅速な資産管理が実現します。しかし、考慮すべき点もあります。Calastoneのネットワークは「パーミッション型、規制されたネットワーク」であるため、一般的なオープンなDeFiプロトコルとは異なり、参加には特定の要件が伴います。投資家は、この「規制された枠組み」内での運用であるという特性を理解し、自身の投資戦略と照らし合わせることが重要です。(出典1)

今後の展望とブロックチェーンの役割

L&GとCalastoneによるこの先駆的な取り組みは、資産トークン化の未来に対する重要な示唆を与えています。L&Gは、将来的にはEthereum以外の互換性のあるブロックチェーンネットワークにもトークン化されたファンドを展開する計画であり、これはブロックチェーン技術の相互運用性と適用範囲の広がりを示しています。今後、より多くの伝統的な金融資産がトークン化され、ブロックチェーン上で取引されるようになるにつれて、金融市場はより効率的で、透明性が高く、そしてアクセスしやすいものへと進化していくでしょう。ブロックチェーンは、単なる決済技術に留まらず、金融サービス全体の構造を変革する基盤としての役割をますます強めていくと考えられます。(出典1)

まとめ

Legal & General Asset Managementによる500億ポンドもの流動性資金のオンチェーン化は、伝統的な金融機関がブロックチェーン技術の可能性を本格的に探求し始めていることを明確に示す事例です。Calastoneの規制されたトークン化ネットワークを活用することで、L&Gは既存の金融商品に効率性、迅速な決済、そしてより広いアクセス性をもたらしています。これは、DeFiとTradFiが互いに学び、融合していく未来の金融エコシステムへの重要な一歩であり、投資家にとっては新たな機会をもたらすと同時に、規制された環境でのブロックチェーン技術の成熟を促すものとなるでしょう。今後、この動きが金融業界全体にどのような影響を与えるか、引き続き注目が必要です。

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