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UBS・Jane Streetも保有、HYPE ETFに機関投資家
Hyperliquid ETF·7分で読める

UBS・Jane Streetも保有、HYPE ETFに機関投資家

SSatoshi.K(dex.jp編集部)公開日: 2026-09-06

📋 この記事のポイント

  • 1Hyperliquid連動ETFの保有状況を30社が開示し、合計額は約7,490万ドルに達しました。
  • 2UBSやJane Streetも名を連ねた背景と、13Fデータを読む際の注意点を解説します。
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Hyperliquid ETFとは、暗号資産HYPEの価格変動へのエクスポージャーを、証券口座から取得できる上場商品です。 2026年6月末時点の開示では、UBSやJane Streetを含む30社の保有額が合計7,490万ドルに達しました。ただし、これは機関投資家による長期的な強気判断を直接示す数字ではありません。

Hyperliquid ETFを30社が保有、首位はブラジルの運用会社

The Blockが2026年9月5日に報じたところによると、Bloomberg IntelligenceのETFアナリスト、James Seyffart氏は、米国のHyperliquid ETFについて初回の四半期保有報告を分析しました。確認された保有者は30社で、2026年6月30日時点の開示額は合計7,490万ドルです。

最大の保有者は、ブラジルのWealth High Governance Asset Managementでした。同社は21Shares Hyperliquid Staking ETF(THYP)を632,614口保有し、四半期末時点の評価額は23,948,236ドルでした。単独で開示総額の約3分の1を占めた計算になります。

2位のOLP Capital Managementは1,050万ドル、3位のUBSは750万ドル、4位のBank of Montrealは670万ドル、5位のJane Streetは440万ドル相当を報告しました。上位5社の合計は約5,300万ドルで、全体の70.8%に相当します。

このほか、Discovery Capital Management、Brevan Howard、Balyasny Asset Management、Boothbay Fund Managementなども保有者として挙げられました。大手銀行、ヘッジファンド、マーケットメーカーが同じ一覧に含まれたことは、HYPE連動商品が従来型金融市場の取引対象になり始めたことを示しています。

対象となった3本のHYPE連動ETF

米国では、2026年5月12日に21SharesのTHYPが取引を開始しました。続いてBitwise Hyperliquid ETF(BHYP)が5月15日、Grayscale Hyperliquid Staking ETF(HYPG)が6月3日に市場へ登場しています。今回の集計は、これら3商品に関するForm 13Fの保有情報をまとめたものです。

21SharesのSEC提出資料によると、THYPはHYPEを保有し、FTSE Hyperliquid Indexを基準として、費用などを差し引いた運用成果をHYPEの値動きに連動させる受動的な商品です。法務・税務上の過度なリスクがないとスポンサーが判断した範囲で、保有するHYPEの一部からステーキング報酬を得ることも目標に含まれます。

BitwiseのBHYPもHYPEを主要資産として保有し、その価値へのエクスポージャーを提供します。SECへ提出された2026年6月末の四半期報告では、主目的をHYPE価格への連動、副次的な目的をステーキングによる追加HYPEの獲得としています。

これらはDEX上でHYPEを直接購入する方法とは異なり、秘密鍵やオンチェーンウォレットを管理せず、既存の証券口座で売買できる点が特徴です。一方、管理報酬、取引時間、基準価額との乖離、カストディーなど、ETF固有のコストとリスクが加わります。

UBSやJane Streetの保有をどう解釈すべきか

UBS、Bank of Montreal、Jane Streetといった著名企業の名前は注目を集めますが、保有開示だけを根拠に「HYPEの長期上昇を予想している」と判断するのは早計です。

Jane StreetはETFの流動性供給や裁定取引に関わるマーケットメーカーとして知られています。THYPの目論見書でも、Jane Street Capitalは指定参加者の一社として記載されています。指定参加者はETF持分の設定・償還に関与するため、業務上の在庫としてETFを保有する可能性があります。

銀行名義のポジションについても、自己資金による方向性取引とは限りません。顧客資産、ウェルスマネジメント口座、ヘッジを伴う取引などが含まれる可能性があります。ETFを買い持ちする一方、先物や別の商品で価格変動を相殺していれば、企業全体としてHYPE価格に強気とはいえません。

したがって今回のニュースから確認できるのは、HYPE ETFが機関投資家の運用・取引インフラに組み込まれたという事実です。各社の投資目的や実質的なネットエクスポージャーまでは、13Fだけでは確定できません。

Form 13Fの数字には時間差と対象範囲の限界がある

Form 13Fは、米国の対象証券について一定規模以上の投資裁量を持つ機関投資運用会社がSECへ提出する保有報告です。SECの公式FAQでは、対象となるSection 13(f)証券の運用額が1億ドル以上の機関が報告義務を負い、ETFの持分も主な対象に含まれると説明されています。

今回の数字は2026年6月30日時点のスナップショットです。報道日である9月5日までに売却、買い増し、ヘッジの変更が行われていても、それらは反映されません。また、報告義務の基準に達しない運用会社や、13Fの対象外となる直接保有のHYPE、海外商品、デリバティブなどは集計から漏れる可能性があります。

小規模な開示も同じように慎重に扱う必要があります。The Blockによると、Royal Bank of Canadaの開示額は22,068ドル、Tower Research Capitalは1,103ドルでした。こうしたポジションは、積極的な投資判断ではなく、取引処理やマーケットメイクの過程で生じた在庫である可能性もあります。

13Fは機関投資家の参加を確認する有用な資料ですが、リアルタイムの資金フローや投資家の意図を示す完全なデータではありません。ETFの日次資金流入、発行済み口数、運用資産、HYPE現物価格などと組み合わせて読む必要があります。

HyperliquidとHYPEが注目される理由

Hyperliquidは、独自のレイヤー1ブロックチェーン上に構築された取引基盤です。公式ドキュメントによると、ネットワークはHyperCoreとHyperEVMの二つの主要コンポーネントで構成されています。

HyperCoreは無期限先物と現物のオンチェーン注文板を提供し、注文、キャンセル、取引、清算をネットワーク上で処理します。Uniswapの自動マーケットメーカー方式とは異なり、中央集権型取引所に近い注文板型の操作性をオンチェーンで実現する設計です。

HyperEVMは、HyperCoreと同じHyperBFTコンセンサスで保護されるEVM互換環境です。HYPEはHyperEVMのネイティブガストークンとして使われます。開発者はSolidityベースのアプリケーションを構築しながら、Hyperliquidの取引・流動性機能との連携を目指せます。

ETFの購入者が直接HyperCoreやHyperEVMを操作するわけではありません。それでも、HYPEの価値はネットワークの利用状況、取引需要、ステーキング、技術開発、規制環境などの影響を受けます。ETFを評価する際も、単なる暗号資産価格だけでなく、Hyperliquidという基盤の実需を確認することが重要です。

日本の投資家が確認したい実務上のポイント

日本居住者が今回のニュースを投資判断へ利用する場合、最初に利用中の証券会社がTHYP、BHYP、HYPGを取り扱っているか確認する必要があります。米国市場へアクセスできる口座でも、暗号資産関連ETFが取扱対象外になっている場合があります。

次に、現物HYPEとETFの違いを整理します。現物を保有すればHyperliquid上の送金、ステーキング、HyperEVMのガスなどに利用できますが、ウォレット管理や誤送金、秘密鍵流出といったオンチェーン特有のリスクを負います。ETFは証券口座内で管理できる反面、オンチェーン用途には使えず、管理報酬や市場価格と基準価額の乖離も考慮しなければなりません。

また、THYP、BHYP、HYPGは同じHYPEを参照していても、価格基準、ステーキング方針、手数料、取引所、カストディー体制が同一とは限りません。商品名だけで選ばず、各社の最新目論見書で運用目的と主要リスクを比較することが欠かせません。

今回の7,490万ドルという開示額も、HYPE ETF市場全体の規模や現在の保有残高そのものではありません。四半期末の報告対象機関だけを集計した数字である点を理解し、著名企業の名前だけを売買理由にしない姿勢が求められます。

まとめ

2026年6月末時点で、30社が米国のHyperliquid ETFを合計7,490万ドル保有していたことが明らかになりました。Wealth High Governance Asset Managementが約2,395万ドルで首位となり、OLP Capital Management、UBS、Bank of Montreal、Jane Streetが続きました。

これはHYPE連動商品が銀行、運用会社、マーケットメーカーの取引対象へ広がったことを示す材料です。一方、13Fには報告時点からの時間差があり、顧客資産、取引在庫、ヘッジの有無も読み取れません。機関投資家の参加拡大と、HYPEへの一方向の強気判断は分けて考えるべきです。

投資を検討する際は、THYP、BHYP、HYPGそれぞれの目論見書を確認し、現物HYPEとの違い、手数料、ステーキング方針、流動性、カストディー、価格乖離などを比較することが重要です。

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