dex.jp
Hyperliquid(HYPE)を著名調査会社が高評価、その収益性とバイバックの全貌
DEX·6分で読める

Hyperliquid(HYPE)を著名調査会社が高評価、その収益性とバイバックの全貌

SSatoshi.K(dex.jp編集部)公開日: 2026-06-09

📋 この記事のポイント

  • 1https://www.coindesk.com/business/2026/06/08/influential-research-firm-that-caused-ai-stock-meltdown-lays-out-hyperliquid-as-compelling-idea
  • 2https://defillama.com/protocol/hyperliquid
  • 3https://hyperliquid.gitbook.io/hyperliquid-docs
ポストLINE

Hyperliquidは、独自のL1ブロックチェーン上で構築された分散型無期限先物取引所(DEX)であり、2026年現在、オンチェーン・デリバティブ市場で圧倒的なシェアを誇っています。著名な調査会社Citrini Researchは、同プラットフォームのネイティブトークン「HYPE」について、実益を伴わない多くの暗号資産とは異なり、正当なキャッシュフローと強力なバイバック(買い戻し)メカニズムを備えた「極めて説得力のある」資産であると評価しています。

Citrini Researchが注目する「実利型」プロトコルとしてのHyperliquid

2026年2月にAIバブルの懸念を表明し、市場に大きな影響を与えた調査会社Citrini Researchが、次なる注目銘柄としてHyperliquid(HYPE)を挙げました。彼らのレポートによれば、現在の暗号資産市場の大部分、さらにはビットコインでさえも「ミーム的(情緒的)な側面」が強いのに対し、Hyperliquidは「正当なキャッシュフロー(Legitimate Cash Flow)」を生み出している点が決定的な違いであると指摘しています。

同社がHyperliquidを高く評価する背景には、単なる投機対象としてのトークンではなく、プラットフォームの利用実態に裏打ちされた経済圏が確立されていることがあります。2025年以降、暗号資産市場全体が不安定な動きを見せる中で、HYPEトークンは市場平均を大きく上回るパフォーマンスを維持しており、投資家からは「実益を伴う次世代の金融インフラ」としての期待が集まっています。

キャッシュフローを生み出すトークン「HYPE」の仕組みとバイバック

Hyperliquidの最大の特徴は、プラットフォームで発生した手数料の大部分がトークン保有者に還元、あるいはエコシステムの強化に充てられる仕組みにあります。具体的には、プラットフォームで発生した手数料の90%以上が「Assistance Fund(アシスタンス・ファンド)」と呼ばれるトークン買い戻し車両にリダイレクトされます。

このファンドは、オープンマーケットでHYPEトークンを体系的に購入するために使用されます。Citrini Researchの報告によると、2025年1月にこの仕組みが導入されて以来、累積の買い戻し額は20億ドルを超えています。これは、昨年の暗号資産セクター全体で行われたトークン買い戻し活動の約半分を占めるという驚異的な規模です。このように、トークンの価値がプラットフォームの取引高と直接的に連動する設計は、従来のガバナンストークンとは一線を画す「株式に近い性質」を持たせています。

年間収益10億ドル突破:オンチェーンデリバティブ市場での圧倒的存在感

Hyperliquidの収益力の源泉は、その膨大な取引量にあります。DeFiLlamaのデータによると、Hyperliquidは年間換算で約10億6000万ドルの手数料収益を上げており、直近30日間の無期限先物(Perpetual)取引高は約2200億ドルに達しています。これは、オンチェーン・デリバティブ市場における支配的なシェアを示しており、多くの中央集権型取引所(CEX)に匹敵する流動性を提供していることを意味します。

プラットフォーム上では、主要な暗号資産だけでなく、コモディティや未公開株の指標など、幅広い資産の無期限先物取引が可能です。この多様な商品ラインナップと、独自のコンセンサスアルゴリズムによる高速な実行環境が、プロのトレーダーや機関投資家を惹きつける要因となっています。手数料収益が10億ドルを超えるという数字は、Hyperliquidが単なるプロトコルの域を超え、一つの巨大な「収益事業」として確立されていることを証明しています。

20億ドル規模の買い戻しプログラムが示唆するトークノミクスの転換点

累計20億ドルを超えるHYPEトークンの買い戻しは、DeFi業界におけるトークノミクスの歴史的な転換点と言えるでしょう。これまでのDEXの多くは、新規発行(エミッション)によって流動性を確保する「流動性マイニング」に依存してきましたが、これはトークン価格の下落圧力を生む要因となっていました。

対照的に、Hyperliquidのモデルは「実稼益によるデフレ圧力」を創出しています。取引が行われるたびに手数料が発生し、その収益で市場からトークンが回収されるというサイクルは、持続可能なエコシステムの理想形に近いものです。Citrini Researchは、この構造が投資家にとって非常に魅力的であると強調しており、トークン価格がプラットフォームの事業パフォーマンス(ファンダメンタルズ)に強く結びついている現状を高く評価しています。

従来のDEXと一線を画すHyperliquidの技術的基盤とL1戦略

Hyperliquidがこれほどの高パフォーマンスを実現できている背景には、その技術的な独自性があります。Hyperliquidは汎用的なL1(EthereumやSolanaなど)の上のスマートコントラクトとして動作するのではなく、取引に特化した独自のL1チェーンを構築しています。これにより、1秒未満のファイナリティと、1秒間に数万件の注文を処理できるスループットを実現しました。

この独自チェーン戦略により、HyperliquidはCEXに近い取引体験(UX)をオンチェーンで提供することに成功しました。中央集権的な仲介者を排除しつつ、オーダーブック形式での高速なマッチングを可能にしたことが、デリバティブトレーダーからの支持を集める決定的な要因となりました。また、独自L1であることは、プラットフォーム全体のガバナンスや手数料体系を柔軟に設計できるという利点も生んでいます。

米国規制環境の変化とDEX市場への波及効果

2026年現在、規制環境も大きな変化を迎えています。米商品先物取引委員会(CFTC)が暗号資産の無期限先物商品に対して門戸を開き始めており、これを受けてCoinbaseやKrakenといった大手CEXも同様の製品提供を急いでいます。しかし、規制が強化されるほど、自己保管(セルフカストディ)が可能で透明性の高いDEXの価値が相対的に高まるという側面もあります。

Hyperliquidのような分散型プラットフォームは、中央集権的なリスクを排除しつつ、規制に準拠した形での取引環境の構築を模索しています。機関投資家がオンチェーンデリバティブに本格参入する際、Hyperliquidのような高い流動性と実績、そして透明な収益構造を持つプラットフォームは、第一の選択肢となる可能性が高いでしょう。

まとめ:Hyperliquidは「暗号資産の新しい基準」となるか

Hyperliquid(HYPE)は、Citrini Researchが指摘するように、実利を伴う次世代の暗号資産モデルを提示しています。年間10億ドルを超える手数料収益、その90%以上を原資とした累計20億ドルのバイバック、そして独自の高速L1基盤。これらは、従来の「期待値」だけで買われていたトークンとは一線を画す、極めて強固なファンダメンタルズを形成しています。

もちろん、規制の不確実性や競合プラットフォームとの激しいシェア争いなど、リスクが皆無ではありません。しかし、オンチェーンでこれほどのキャッシュフローを生み出し、それを効果的にトークン価値へ反映させる仕組みを構築したHyperliquidの功績は大きく、今後のDEX、ひいては暗号資産全体のあり方を占う重要な指標となることは間違いありません。

ソース:

ポストLINE

関連記事