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Sky(旧MakerDAO)とは?英銀がSKY5倍予想、根拠とリスク
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Sky(旧MakerDAO)とは?英銀がSKY5倍予想、根拠とリスク

SSatoshi.K(dex.jp編集部)公開日: 2026-09-12

📋 この記事のポイント

  • 1スタンダードチャータード銀行がSkyを「DeFiの中央銀行」と評価し、SKY価格の5倍上昇を予測。
  • 2USDS、Spark、Grove、Obexの収益構造と前提条件、投資時の注意点を解説します。
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Skyは、旧MakerDAOを前身とし、ステーブルコインUSDSの発行、金利設定、資本配分、ガバナンスを一体化したDeFiプロトコルです。 英スタンダードチャータード銀行はSkyを「DeFiの連邦銀行」と表現し、SKYトークンが2028年末までに0.325ドルへ上昇する可能性を示しました。ただし、この予測はUSDSの成長や収益分配の拡大を前提とするシナリオであり、価格上昇を保証するものではありません。

スタンダードチャータード銀行がSKYを5倍予想

The Blockが2026年9月11日に報じたところによると、スタンダードチャータード銀行はSkyの調査対象化を開始しました。同銀行のデジタル資産調査責任者ジェフリー・ケンドリック氏は、当時約0.065ドルだったSKYが、2028年末までに0.325ドルへ上昇するとの見通しを示しています。

単なる暗号資産市場全体の上昇予測ではなく、Skyが生み出す収益とSKY保有者へ還元される価値がともに拡大する、というファンダメンタルズに基づく評価です。同行は、SkyからSKY保有者へ渡る価値が現在の約5倍になれば、ほかの条件が変わらない限り、トークン価格にも同程度の上昇余地が生じると分析しました。

一方、これは銀行による目標価格であり、確定した将来価格ではありません。イーサリアムやビットコインとの相対的な値動き、規制、USDS需要、金利環境などによって結果は大きく変わります。

Skyが「DeFiの連邦銀行」と呼ばれる理由

スタンダードチャータード銀行がSkyを「DeFiの連邦銀行」と表現した理由は、その役割が通常のレンディングサービスより広いためです。

SkyはUSDSとDAIという通貨に相当する資産を発行し、SKY保有者によるガバナンスを通じて金利やリスク条件を決定します。さらに、Spark、Grove、Obexなどの「Sky Agent」にUSDSを供給し、それぞれの運用先から基準金利を受け取ります。

伝統金融に置き換えると、Skyが通貨供給や政策ルールを担い、各Agentが資金を借りて融資・債券・オンチェーン市場へ配分する商業銀行に近い構造です。ただし、Skyは国家機関でも法定通貨の中央銀行でもありません。「連邦銀行」という呼称は、機能上の類似性を説明する比喩として理解する必要があります。

USDSはSky Protocolのネイティブステーブルコインです。公式説明では、担保状況をオンチェーンで確認でき、Peg Stability Moduleを通じてUSDCとの交換経路を提供します。USDS自体に利回りが付くわけではなく、Sky Savings Rateへ預け入れることでsUSDSを受け取る仕組みです。

Spark・Grove・Obexが収益を生む仕組み

報道によると、Skyの主要AgentであるSpark、Grove、Obexは、合計59億ドル相当のUSDSを借り入れていました。これらのAgentは運用収益からSkyへ基準金利を支払い、その差額を各戦略の収益源とします。

Sparkは暗号資産レンディングを中心とするAgentです。Spark独自の市場に加え、AaveやMorphoなどのDeFiプロトコルを活用し、オンチェーン上の借入需要へ資本を配分します。

Groveは実世界資産、いわゆるRWAや機関向けクレジットを主な対象とします。Grove公式資料では、トークン化された米国債、プライベートクレジット、CLOなどへの資本配分を担うSky Prime Agentと説明されています。BlackRock、Apollo、Janus Hendersonなどに関連する商品も運用候補に含まれます。

Obexは専門的な資本配分事業者をSkyへ接続する役割を持ちます。この分業により、Skyはすべての資産を直接運用するのではなく、ガバナンスで定めた条件のもとで複数のAgentへ資本を割り当てられます。

2028年末0.325ドル予想を支える前提

スタンダードチャータード銀行の予測は、大きく二つの段階で構成されています。

第一段階は、Skyが内部留保を十分に積み上げた後、既存収益からSKYのステーキング報酬や買い戻しへ回す割合を増やすことです。The Blockによると、分析時点のAggregate Backstop Capitalと呼ばれる準備資本は約9,000万ドルでした。同行は、これが約1億5,000万ドルに達し、かつUSDS発行残高の1.5%という条件を満たせば、報酬と買い戻しへ配分可能な金額が増えると試算しています。

第二段階は、USDSの借入拡大です。Spark、Grove、Obexの借入上限は合計175億ドルとされ、報道時点の借入額59億ドルを大きく上回っていました。利用額が上限へ近づき、利ざやが維持されれば、Skyの収益も増加するという考え方です。

つまり0.325ドルという価格は、USDS供給の増加、Agentの借入拡大、準備資本の充足、収益分配の増加が連鎖する場合の評価です。どれか一つが崩れれば、単純な5倍シナリオは成立しません。

SKYトークンに価値が還元される経路

SKYはEthereum上のERC-20ガバナンストークンで、旧MakerDAOのMKRを引き継ぐ位置付けです。公式資料によると、SKY保有者はプロトコルの提案に投票するほか、投票権をデリゲートへ委任できます。

Staking EngineへSKYを預けると、ステーキング報酬へのアクセス、ガバナンス参加、SKYを担保にしたUSDS借入が可能になります。公式説明ではロック期間や最低数量は設定されていませんが、報酬率や借入条件はSky Governanceの投票によって変更されます。

重要なのは、SKYがUSDSやsUSDSと同じ性質ではない点です。USDSはドル連動を目指すステーブルコイン、sUSDSはSky Savings Rateが反映される価値蓄積型トークン、SKYは価格変動を伴うガバナンストークンです。

SKYのステーキング報酬は新規発行だけに依存する設計ではなく、Sky Protocolのトレジャリーによる市場買い戻しを原資とする仕組みが公式に説明されています。このため、プロトコル収益と買い戻し余力の関係が、銀行の評価モデルで重視されています。

投資家が確認すべき指標

SKYを調査する際は、価格チャートだけでなく、Skyの事業構造に直結する指標を追う必要があります。

第一はUSDSの発行残高です。USDS需要が伸びなければ、Spark、Grove、Obexへ配分できる資本や、Skyが得る利息収入も拡大しにくくなります。

第二はAgentごとの借入額、上限、運用先です。SparkがAaveやMorphoへどの程度配分しているか、GroveがRWAや機関向けクレジットをどのように構成しているかを、公式ダッシュボードとガバナンス提案で確認します。

第三はプロトコル収益、準備資本、SKY買い戻し、ステーキング報酬の関係です。報酬率だけが高くても、原資となる収益が追いつかなければ持続性に疑問が残ります。

第四はSky Governanceの決定です。Sky Savings Rate、Agentの借入上限、担保条件、買い戻し額は固定ではありません。Sky、Spark、Groveなどの公式情報とオンチェーン投票を継続的に確認することが重要です。

価格予測を崩すリスク

最大のリスクとして同行が挙げたのは、利回りを提供するステーブルコイン市場の成長が想定を下回ることです。SkyのsUSDSだけでなく、EthenaのUSDeなど複数の選択肢が存在するため、ステーブルコイン市場全体が拡大しても、Skyが十分なシェアを獲得できるとは限りません。

金利低下も収益を圧迫する可能性があります。Groveが扱うRWAの利回りや、Sparkが利用するAave、Morphoの借入需要が低下すれば、Agentが確保できる利ざやは縮小します。

そのほか、USDSのペッグ変動、スマートコントラクト障害、担保資産の信用リスク、Agentへの集中、ガバナンス攻撃、各国の規制変更が考えられます。Sky公式のリスク開示でも、Sky Savings Rateはガバナンスによって変更され、低下やゼロ化の可能性があると説明されています。

まとめ

スタンダードチャータード銀行は、Skyをステーブルコイン発行、政策決定、卸売的な資金供給を組み合わせた「DeFiの連邦銀行」と評価しました。2028年末のSKY価格を0.325ドルとする予測は、USDSの成長、Spark・Grove・Obexによる借入拡大、準備資本の充足、ステーキング報酬と買い戻しの増加を前提としています。

Skyは旧MakerDAOから発展した有力なDeFi基盤ですが、5倍という数字だけを投資判断に使うべきではありません。USDS供給、Agentの資本配分、プロトコル収益、買い戻し、ガバナンス変更を公式情報とオンチェーンデータで確認し、予測の前提が実際に進展しているかを見極めることが重要です。

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