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Ethereumステーキング過去最高、利回り低下とSolana成長を解説
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Ethereumステーキング過去最高、利回り低下とSolana成長を解説

SSatoshi.K(dex.jp編集部)公開日: 2026-10-21

📋 この記事のポイント

  • 1Bitwiseの2026年第3四半期データを基に、EthereumとSolanaのステーキング過去最高、利回り低下の仕組み、報酬源泉、リキッドステーキングをDeFiで使う際の流動性・清算リスクを実務目線で解説します。
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Ethereumではステーキング量が過去最高を更新する一方、年間換算利回りは低下しました。Solanaでも有効ステークとネットワーク利用が拡大しています。 結論は、参加増加がPoSネットワークの経済的安全性を厚くする一方、1単位当たりの収益性やDeFiでの追加リスクを別々に評価する必要がある、ということです。

Bitwise報告:EthereumとSolanaでステーキングが過去最高

The Blockは2026年10月20日、Bitwiseの四半期レポートを基に、EthereumとSolanaのステーキングがそろって過去最高に達したと報じました。Bitwiseの原資料によると、2026年第3四半期末のEthereumの有効バリデーター残高は4,380万ETHで、総供給量の35.9%に相当します。四半期中の純流入は199万ETHでした。

Solanaでも有効ステークは4億4,050万SOL、供給量に占める比率は69%に達しました。単に暗号資産の価格を追うのではなく、ネットワーク保護に実際に参加している資産量を見ると、両チェーンでPoSへの参加が広がったことが分かります。

ただし、ステーク量の増加をそのまま「市場の強気材料」や価格上昇の予告と解釈するのは適切ではありません。Bitwiseのデータはネットワーク参加と報酬構造を示すものであり、ETHやSOLの将来価格を保証するものではないためです。

Ethereumはなぜ参加増でも利回りが低下したのか

Ethereumの年間換算グロス利回りは2.63%でした。内訳は、プロトコル発行によるコンセンサス報酬が2.53ポイント、手数料やMEVに由来する実行報酬が0.10ポイントです。つまり、今回の利回りの大部分は新規発行に支えられており、取引手数料だけで高い収益が生まれているわけではありません。

Ethereum公式ドキュメントでは、バリデーターの基礎報酬は有効残高に比例し、ネットワーク全体のアクティブ残高の平方根に反比例すると説明されています。参加するステークが増えるほどネットワーク全体の発行額は増え得ますが、個々のバリデーターが受け取る基礎報酬は小さくなる設計です。今回の「ステーク量は過去最高、利回りは低下」という組み合わせは、この構造と整合します。

一方、Ethereumは同四半期に1億9,932万件の取引を処理し、手数料とMEVは合計1万8,210ETHでした。ネットワーク利用が増えても、手数料市場、ブロックスペース供給、MEV環境によって実行報酬は変動します。Lidoなどのサービスが表示するAPRと、Ethereumのネットワーク全体のグロス利回りは、手数料や運用方式が異なるため同一視できません。

Solanaはステークだけでなくネットワーク利用も拡大

SolanaのグロスAPYは5.99%で、報酬の約9割はSOLの発行に由来します。非インフレ型の報酬では、ブロック報酬が81%、Jitoのチップが19%を占めました。Ethereumと同様、表示利回りを見る際は「発行報酬」と「実際の取引需要から生じる収益」を分けて読むことが重要です。

同四半期のSolanaは、投票トランザクションを除いて142億件を処理し、平均処理件数は毎秒1,786件でした。ネットワークのReal Economic Valueは83万7,000SOLでした。Bitwiseは、優先手数料、Jitoチップ、投票・非投票取引の基本手数料をこの指標の構成要素として整理しています。

Solana公式ドキュメントによれば、SOL保有者はバリデーターへ委任することでネットワーク保護に参加します。バリデーターは報酬からコミッションを受け取るため、委任者の実受取額はネットワーク全体のグロスAPYと一致しません。Jitoを含む追加収益の有無、バリデーターの稼働状況、コミッションを個別に確認する必要があります。

Lidoなどリキッドステーキングへの影響

Ethereumのステーキング拡大は、LidoのstETHやwstETHのようなリキッドステーキングトークンを通じてDeFiにも波及します。利用者はステーキングポジションを表すトークンを保有しながら、対応するDEXやレンディング市場で流動性提供や担保利用を検討できます。ただし、これはネイティブステーキングと同じリスク構造ではありません。

Lidoの公式リスク開示は、APRやAPYが推定値であり保証されないこと、スマートコントラクト、バリデーター、スラッシング、流動性、オラクルなどのリスクがあることを明記しています。stETHやwstETHを担保に借り入れる場合、二次市場でETHとの価格差が広がると、担保価値の低下や清算につながる可能性があります。

UniswapやCurveなどのDEXで交換できることと、Lidoのプロトコル経由でETHを引き出せることも別の経路です。前者はプールの流動性とスリッページ、後者はEthereumの退出・引き出しキューの影響を受けます。「いつでも同額のETHへ即時交換できる」とは限らない点が実務上の重要事項です。

DeFi利用者が確認すべき4つのポイント

第一に、グロス利回りと手取り利回りを区別します。Ethereumの2.63%やSolanaの5.99%はネットワーク水準の指標であり、Lidoのプロトコル条件やSolanaバリデーターのコミッションを反映した個人の確定収益ではありません。

第二に、報酬の源泉を確認します。Ethereumでは今回、コンセンサス報酬が中心でした。Solanaでも発行報酬の比重が高く、Jitoチップやブロック報酬だけでAPY全体が構成されているわけではありません。発行による報酬は、保有数量を増やしても法定通貨建ての利益を保証しません。

第三に、アンステークまでの時間と二次市場の流動性を分けて考えます。ネイティブステーキングの退出、Lidoのプロトコル引き出し、DEXでのstETH売却は、それぞれ待ち時間、価格差、スリッページが異なります。短期の資金需要がある場合は、表面利回りより出口の条件が重要です。

第四に、運用主体とスマートコントラクトのリスクを確認します。Ethereumでは不正な二重提案や二重投票などがスラッシング対象になります。Solanaでは公式資料上、現時点でプロトコル内のスラッシングは実装されていませんが、バリデーターの停止やコミッション、委任先集中の評価は依然必要です。

今回のニュースをどう読むべきか

Bitwiseの数字が示すのは、利回り低下だけでステーキング需要が止まったわけではないことです。Ethereumでは参加資産が増えるほど個々の基礎報酬が薄まる設計があり、それでも有効残高は過去最高になりました。これは、参加者が短期利回りだけでなく、保有資産の運用、ネットワーク参加、商品設計など複数の目的でステーキングを選んでいる可能性を示します。ただし、動機の内訳は今回の数値だけでは確定できません。

Solanaでは、高いステーク比率と取引活動の拡大が同時に確認されました。ただし、142億件という処理件数と5.99%のグロスAPYの間に単純な因果関係があるとは限りません。報酬の大部分が発行由来である以上、取引増加だけを根拠に利回りの持続性を判断すべきではありません。

読者が比較すべきなのは、ETHとSOLの数字の大小だけではなく、報酬源泉、手数料、バリデーター運用、退出条件、DeFiで再利用した際の追加リスクです。Bitwiseのレポートは、その分解に役立つ四半期スナップショットとして読むのが妥当です。

まとめ

2026年第3四半期、Ethereumの有効ステークは4,380万ETH、Solanaは4億4,050万SOLとなり、ともに過去最高を記録しました。一方、Ethereumのグロス利回りは2.63%まで低下し、参加拡大と1単位当たり報酬の低下が同時に進んでいます。

Solanaは有効ステークの増加に加え、非投票トランザクションの拡大も確認されました。ただし、両ネットワークとも報酬に発行要素が含まれます。LidoのstETHやwstETHをDeFiで利用する場合は、ネイティブステーキングに加えて、スマートコントラクト、流動性、価格乖離、清算のリスクも負います。過去最高という見出しだけで判断せず、手取り利回りと出口条件まで確認することが重要です。

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