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カザフAIFC、Coinbaseなど6社に無許可営業差し止め
カザフスタン·7分で読める

カザフAIFC、Coinbaseなど6社に無許可営業差し止め

SSatoshi.K(dex.jp編集部)公開日: 2026-10-21

📋 この記事のポイント

  • 1カザフスタンのAIFC裁判所がCoinbase、HTX、BingXなど6社に無許可サービスの差し止めを命令。
  • 2全国禁止との違い、アプリストアへの影響、DEX・DeFi利用者が確認すべき実務上の注意点を一次資料から整理します。
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カザフスタンのアスタナ国際金融センター(AIFC)裁判所は、Coinbaseなど暗号資産プラットフォーム6社に対し、AIFC内で無許可サービスを提供・宣伝する行為を差し止めました。 重要なのは、これはカザフスタン全土を対象とする一律禁止ではなく、AIFCの区域または同区域にいる利用者へ限定された命令だという点です。 GoogleとAppleも、命令の送達後はアプリ配信事業者として拘束され得ます。

Coinbaseなど6社に出された命令の内容

Astana Financial Services Authority(AFSA)の発表とAIFC裁判所の判決によると、現在の差し止め対象はBingX、Bitcoin.com、Huobi Global(HTX)、BitMart、Coinbase、WEEXの運営者です。AIFC内、またはAIFC内にいる利用者に対し、必要な認可を得ずにデジタル資産サービスを提供、勧誘、宣伝することが禁じられました。無許可サービスを目的としたモバイルアプリの配布や利用可能化も対象です。

当初の命令にはLBankも含まれていました。しかしAFSAによると、LBank運営者がカザフスタンからのサービスアクセスを遮断する措置を講じたため、裁判所は9月18日付の変更命令でLBankを対象から外しました。したがって「7社が現在も禁止対象」という理解は誤りで、現時点の対象は6社です。

裁判所は、各運営者が所定期間内に送達確認や答弁書を提出しなかったとして、欠席判決を出しました。ただし、欠席判決であることは命令が無効という意味ではありません。対象事業者にとっては、命令の変更や取消しを求める手続きと、AFSAの認可を得る対応とを分けて検討する必要があります。

全国的な暗号資産禁止ではない

今回のニュースで最も注意すべき点は地理的範囲です。AIFC裁判所は、差し止めをAIFCの区域、またはその区域に所在する利用者へのサービスに限定しました。Coinbase、HTX、BingXなどがカザフスタン全土で一律に禁止された、と読み替えるのは正確ではありません。

AIFCはカザフスタンの首都アスタナに設けられた金融センターで、独自の法制度と金融規制当局AFSAを持ちます。判決は、デジタル資産法の改正後、カザフスタン全域に関する一定の規制権限が同国国立銀行へ移ったことも踏まえ、AFSAが求めた救済をより限定的な形に修正しました。つまり、AIFC内の認可制度を守らせる命令と、国全体の暗号資産政策は同じではありません。

利用者の現在地、契約主体、サービスがAIFC向けに提供されているかによって法的評価が変わり得ます。Bitcoin.comのウェブサービスやWEEXのアプリが表示されるだけで、直ちに全国で合法または違法と判断できるわけではありません。

Google PlayとApple App Storeへの影響

命令は、Google LLCとApple Inc.への通知送達を定めています。送達後、両社は訴訟当事者であった場合と同様に判決・命令へ拘束され、対象運営者による違反を認識しながらアプリ配信基盤の利用を許せば、法廷侮辱と判断されるリスクがあると裁判所は説明しました。

一方、裁判所はGoogleとAppleに対する独立した差し止め命令を、この段階では出していません。まずAFSAと両社が、違法なサービス提供を防ぐ具体策について協議するのが適切だとしました。したがって、CoinbaseやBitMartのアプリが直ちに世界中のストアから削除される、という内容ではありません。想定されているのはAIFC内の利用者を念頭に置いた地理的なアクセス制限です。

実務上は、アプリの新規取得だけでなく、既存アプリの更新、ログイン、入出金、サポート窓口へのアクセスが別々に制限される可能性があります。AFSAの発表だけから各機能の停止時期までは確定できないため、Google Play、Apple App Store、各プラットフォームの公式案内を個別に確認する必要があります。

AFSAが無許可営業を問題視した理由

AFSAは、無認可事業者が監督外でサービスを提供すると、認可事業者が負担するマネーロンダリング・テロ資金供与対策、顧客確認、規制監督への対応コストを負わず、不公正な競争につながると説明しています。また、無認可プラットフォームの利用者には、資産保全、情報開示、苦情処理、紛争解決に関する認可事業者向けの保護が及ばないと注意を促しました。

AFSAによると、対応は2025年の警告から始まり、20を超える暗号資産プラットフォームへ書面で制度を説明しました。その後、9社はGoogle PlayとApple App Storeでカザフスタンからのアクセスを自主的に制限し、7社はAFSAライセンス取得の意向を示しました。残る6社が今回の差し止め対象です。これらの数はAFSA自身の説明に基づくもので、CoinbaseやHTXなど各社の同意や違反認定への反論が公表されたことを意味しません。CoinDeskは各社へコメントを求めたものの、記事公開までに回答を得られなかったとしています。

DEX・DeFi利用者が混同してはいけない点

Coinbase、HTX、BingX、BitMart、WEEXは、一般に運営会社がアカウントや注文基盤を管理する中央集権型サービスです。今回の命令は、これら特定プラットフォームの運営者による無認可サービスを対象としており、UniswapやAaveのスマートコントラクトそのものを停止する命令とは書かれていません。

ただし、DEXやDeFiなら規制や地域制限と無関係という意味でもありません。たとえばUniswapを利用する際も、入口となるウェブ画面、ウォレット、法定通貨からの購入経路、ステーブルコイン発行体など複数の事業者が関わります。Aaveで担保を預ける場合も、スマートコントラクトの清算リスクとは別に、利用するフロントエンドや資産取得経路の提供条件を確認する必要があります。

今回のAIFC命令から直接確認できるのは、指定された6社とアプリ配信に関する範囲です。Uniswap、Aave、Curveなど個別DeFiプロトコルがAIFCで認可済み、または禁止対象外として承認されたと結論づけることはできません。中央集権型取引所への命令を、そのままDEX全般の合法性判断へ広げないことが重要です。

利用者と事業者が確認すべき実務項目

AIFC内の利用者は、まずAFSAのPublic Registerで事業者名、ライセンス状態、認可された活動を確認すべきです。CoinbaseやBitcoin.comと似た名称の法人が見つかっても、ブランド名だけで判断せず、契約主体とライセンス番号を照合します。登録が確認できない場合は、追加送金や長期間の資産放置を避け、出金条件とサポート窓口を先に確認するのが現実的です。

対象6社の利用者は、アプリが開けるかどうかだけでなく、出金、注文取消し、取引履歴の保存、税務用記録の取得が可能かを確認してください。アクセス制限が始まってから慌てないよう、残高と取引履歴を自分で記録し、不審な「移行サポート」や偽アプリには秘密鍵、シードフレーズ、認証コードを渡さないことが重要です。

事業者側では、AIFC向けの広告停止、位置情報に基づくアクセス制御、アプリストア配信地域、既存顧客への通知、苦情処理を一体で見直す必要があります。LBankの事例は、自主的なアクセス遮断が命令対象からの除外につながった具体例ですが、同じ措置を取れば自動的に除外されるとは限りません。AFSAまたは裁判所との正式な手続きを経て確認する必要があります。

まとめ

AIFC裁判所の命令は、BingX、Bitcoin.com、HTX、BitMart、Coinbase、WEEXの6社に対し、AIFC内で無認可のデジタル資産サービスを提供・宣伝し、関連アプリを配布することを差し止めるものです。カザフスタン全土を対象とする全面禁止ではありません。

GoogleとAppleは命令の送達後に拘束され得ますが、両社への独立した差し止めはまだ出されていません。利用者はAFSAのPublic Registerと各社の公式案内を確認し、地理的制限、出金、履歴保存、契約主体を切り分けて対応する必要があります。DEX・DeFiについても、今回の対象外と即断せず、プロトコル、フロントエンド、資産取得経路ごとの規制・技術リスクを確認することが重要です。

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